
二人の人生の晴れ舞台である結婚式は一般的には高額な費用がかかるといわれて久しい。こればかりはピンからキリの費用でそれぞれ二人の思いをぶつけてセレモニー形式が執り行われています。結婚を証明する二人の契(=certification)がどういう形であれ非常に重要な意味をもたらすこととなります。日本では戸籍法に準拠して結婚を証明するものとして籍に入れることになります。籍に入れない場合は俗にいう内縁関係ということになります。籍に入れて晴れて夫婦として人生を歩むことが一般的であろう。要は二人の契を結び、共に人生を送ることに意義があると思います。従って二人の気持ちや考え方が最も重要であろう。
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そこで、筆者の実体験をお話します。12年前に筆者の家族が仕事の関係でオーストラリア アデレードに赴任した時のことです。日本で縁あって伴侶と知り合いになった後に程なくアデレードに、赴任していた家族のもとに向かうことになりました。伴侶が日本を発つ前に籍に入れる準備を行ってアデレードに向かったのです。しかしながら、彼らを取り巻く人々からの祝福とお披露目は残念ながらできずに困っていたところ名案が筆者の家族に浮かんだというのです。時は12月中旬頃でした。
直ちに筆者の家族は「セレブラント」による式をアデレードの緑豊かなパークで執り行うことに準備を開始しました。アデレードには多くのセレブラントがいるようです。式を執り行う準備に必要なものは以下のとおりです。
1 | 戸籍謄本 |
2 | パスポート |
3 | 結婚意思書(notice of intended marriage) |
結婚意思書に氏名、生年月日、住所、両親の名前、職業、結婚前歴の有無を記入します。これらは今日明日とはいきません。少なくとも1ヵ月と1日前にセレブラントに提出しなければならないため、用意周到に行うことが肝要です。なぜこういうことが可能かといいますと、オーストラリアでは結婚を法的に認可するために成人2人以上の立会いと国として認可されたセレブラントによって式を執り行ってはじめて二人の結婚が認められることになります。日本とは大違いです。日本では結婚届を役所に提出して受理された段階で結婚が認められることになります。オーストラリアにおいては結婚式で結婚する二人のサイン及び証人2人のサインを結婚証明書に対して署名してはじめて結婚が認められます。セレブラントの役割は結婚に関する諸々の事務処理と式の進行を執り行うことです。ここまでの費用は概ね400AU$程度だったと聞いています。
【野外結婚式 もよう(服装など)】
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【セレブラント】 | 【新郎新婦の登場】 | 【結婚証明書へのサイン】 |
少ない費用でこれほど立派な結婚式が挙げられることは素晴らしい。緑豊かで静寂な雰囲気の中、緑と白のウエディングドレスと新郎の黒のフォーマルウエアが実に見事に対比して極めて印象的で、今も脳裏に焼き付いています。
式を終えた後は、新郎新婦の家族・親族、親しい友人等がパーク内で団欒に興じて楽しい時間を過ごすことができました。新郎新婦は赴任している住居から式に臨みましたが、その他の人たちは近、隣のホテルに宿泊し、このホテルから式に出席と相成ったのです。
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披露宴は新郎新婦の住居でハウス・パーティーのようなスタイルで終始和やかに進行したことをよく覚えています。料理は近くの店に時間通りの手配、或いは前もって作り置きしておき、飲み物も前もって準備する形式を取りました。全体的には家族的で和気あいあいのムードで進行、新郎・新婦は非常にハッピースマイルの表情で溢れていました。
【おすすめ】費用としては、日本とアデレード間の往復航空代金、ホテル宿泊費、二人のプチ旅行費などが主となります。プチ旅行、すなわちちょっとした新婚旅行を先取りした旅行を兼ねて野外結婚式を行うことを奨めます。