目次
【はじめに】
WEBブラウザはGoogle Chromeを使用しました。その理由は読み込みが早く動作が安定しているため、及びタブがクラッシュした場合、他のタブへの影響がないため等の2点です。
手作業で遂行していた業務内容の洗い出しからはじめ、その後、業務内容の把握をきっちり行うステップにはいりました。作業内容は以下のとおりです。
● メールフォームを使用したユーザーからの面談の申込
● googleカレンダに面談の日時を入力
● メールフォームにおける面談日時の非表示
● 担当者に「Chatwork」を使ってお知らせの実施
【シナリオ構想】
把握の整理が終わったところで、シナリオ(レシピともいう)の構想段階に入ります。この段階でのシナリオ構想は非常に重要なプロセスとなります。シナリオの基盤となったツールを列挙しておきます。
★Googleカレンダ
★EXCEL
★メールフォーム ・・・ 無料のソフトであるオレンジフォームを使用しています。因みにオレンジフォームは商品の注文、アンケート調査、セミナー受付等のフォームを作成する便利なツールとなっています。今回の場合は保険営業のコンサルの際に有効な面談予約ツールとして使用しています。 に
★ビジネスチャット ・・・ お知らせを伝える情報伝達手段としてChatworkを使用しています。
業務を自動化する際のポイントとなる要所を考えてみます。
【自動化する際のポイント】
すべてをロボット化出来るか否かをじっくり吟味します。ということで、人間の判断を仰ぐ場面を洗い出します。
まず、Googleカレンダにスケジュールを入力するためには、必ず担当者のGoogleアカウントにログインしなければなりません。次に、「面談の申込があった」ことを判断するタイミングが問題となります。ということは、ロボットに対しては何をトリガー
にして作業を始めるのかを決めることが重要となってきます。
次の段階として、それぞれのツールのスペック(仕様)を把握してロボットに対してどのようなプロセスで作業させるかを決めます。
Googleカレンダへの日付の入力や申込のあった日時を非表示作業、Chatworkの送信などを、キー操作や画面認識等の基本的機能を駆使して具体的にシナリオに組み込んでいきます。
<注>今回の具体例では拡張機能しないこととします。
【シナリオ作成スタート】
シナリオの作成を始めます。
「面談の申込があった」という作業からスタートしますが、作業をするか否かを判断するルールを設定する必要があります。下記の画像はオレンジフォーム内のデータ編集ページです。
面談申込があった場合は、管理ページに情報が更新されます。その結果、上記の画像のように赤丸で囲んだ箇所に処理済みか否かのチェック項目があり、この箇所が条件分岐になります。つまり、以下のような条件分岐になります。
●条件1 ・・・ チェックがない場合、作業する。
●条件2 ・・・ チェックがある場合、作業はしない。
【ロボットの具体的構成例】
1から10の順番で実行される構成例を提示します。
[実行順序]
1 ・・・ タスクスケジューラによるロボットの起動
2 ・・・ オレンジフォームのログイン
3 ・・・ データ編集画面に移動
4 ・・・ 画像による条件分岐開始(条件1すなわちチェックがない場合)
5 ・・・ 作業開始
6 ・・・ 画像による条件分岐終了(条件1すなわちチェックがない場合)
7 ・・・ 画像による条件分岐開始(条件2すなわちチェックがある場合)
8 ・・・ 画像による条件分岐終了(条件2すなわちチェックがある場合)
9 ・・・ 表示したブラウザを閉じる
10 ・・・ ロボット終了
上記によりユーザーから面談の申込が有った場合には作業をする、ユーザーから面談の申込が無かった場合には作業をしないという枠組みができあがりました。
なお、「申込が入った段階で即座に更新したい」という依頼でしたので、タスクスケジューラ(Windows標準のスケジュール機能)を使って10分毎にロボットを巡回させます。以上がロボットの構成でした。
【現時点における注意点】
10分毎に繰り返すシナリオであるため、表示したブラウザを開きっぱなしですとタブが増加してCPUやメモリへの影響が大きくなるため、パソコンが重くなってしまいますので、毎回ブラウザを閉じるようにする設定を行います。同様に、画像のチェックボックスが左側、つまり、「選択」という項目にもあるので画像認識をさせる画像取得設定の際に注意するという点です。