実行したい処理の流れを可視化させたシナリオ(レシピ)があってこそ、はじめてRPAが活かされて稼働するのです。ということで、どの分野でも基本は重要であるため、基礎知識を押さえておくことが肝要です。ところで、シナリオ(レシピ)って何ですか? シナリオ(レシピ)といえば大概の人はドラマや映画の台本を思い浮かべるのではないでしょうか。このまま鵜呑みにすると知ったかぶりになりますヨ。しかし、RPAにおけるシナリオ(レシピ)とは、『作業手順』のことを意味します。明確に認識することです。
RPAのシナリオは『作業手順』のこと
例えば、EXCELで請求書を作成する場合のシナリオ(レシピ)は下記の通りです。
①EXCELを開く
↓
②請求書フォーマットを開く
↓
③提出先名を入力
↓
④件名を入力
↓
⑤商品やサービスを入力
↓
⑥数量を入力
↓
⑦名前をつけて請求書を指定された場所に保存
↓
⑧請求書を印刷
このように請求書作成という一つの作業をステップ毎に分けてロボットに任せること・担当者が把握する全体像・置き換えた作業が分かりやすく示されているものがシナリオ(レシピ)です。作成したシナリオ(レシピ)をどう運用して管理するかを述べていきます。
RPAのシナリオ(レシピ)の『管理』
[図-1]
図-1のようにEzRobotにおいては上から下へと縦に積み重なっていきます。ということで、シナリオ(レシピ)の工程数が増加していくにしたがって
●今どこの作業のシナリオ(レシピ)を作成しているのか?
●修正が必要なのはどの部分か?
というように分かりづらくなってしまいます。シナリオ(レシピ)の作成者と運用する人が同一人物であれば問題はありませんが、違う場合はいうまでもなく大変です。そこで登場するのがコメントです。
コメント
EzRobotではシナリオ(レシピ)の右部分にコメント欄を設けていますので、コメント欄をコメントを入力して誰でも分かるようにしておく方法が有効となります。例えば、何をする部分か、あるいは注意点などを入力して後から見返した時にわかりやすくなります。下図の図-2を参照して下さい。
[図-2]コメント入力後
色分け
コメントを入力する以外にも、シナリオ(レシピ)の任意の箇所に好きな色に変更して視認性を高めることが出来ます。この機能を利用して業務をパート分けし、パート毎に色分けすることでさらに格段を視認性が高まります。下図の図-3は同じレシピを色分けしたものです。
[図-3]
グループ化
EzRobotではシナリオ(レシピ)を好きな範囲で区切って「グループ」化をしてまとめることが出来ます。グループ化することで、シナリオ(レシピ)がコンパクトになり全体像を把握しやすくなります。図-4は図-3と同じシナリオ(レシピ)をグループ化したものです。
[図-4]
グループ化した結果、149番目まであるシナリオ(レシピ)が10行でまとまりました。
レシピを管理するメリット
シナリオ(レシピ)を管理するメリットを列挙してみます。
1)シナリオ(レシピ)の追加・修正が簡単にできること ・・・ 業務工程に変更が発生した場合、シナリオ(レシピ)における変更箇所が即刻、分かること
2)エラーの原因が分かりやすいこと ・・・ エラーが発生した場合、シナリオ(レシピ)でエラーが起きた箇所から原因となり得る箇所を推測し、発見しやすいこと
3)作成速度が向上すること ・・・ シナリオ(レシピ)を作成する際、既成のの部分と同じあるいは少しの修正を行う場合などのレシピを作成するときはコピペが利用出来ること
4)担当者の引継ぎが円滑 ・・・ シナリオ(レシピ)作成者と運用者が違う場合、あるいはRPAの担当者が変わる場合でも円滑に引き継ぐことが可能
まとめ
シナリオ(レシピ)を作成する場合、以下の点を注視して作成することが肝要です。
●修正しやすいか?
●作成者以外の人でも修正が出来るのか?
この2点に焦点を当てて「わかりやすいシナリオ(レシピ)」を作成することがポイントとなります。